2014年06月09日

「監禁虚構説」 の最大の弱点

このカテゴリー 「拉致監禁正当化防衛理論」 では、これまで、後藤裁判での被告、拉致監禁派、その協力者が、使う、拉致監禁を正当化する都合のよい考え方を見てきた。箇条書きにすると、こんな感じになる。

- 拉致監禁キャンペーン論
- 悪の選択論 (保護説得論)
- 監禁虚構説
- 愛情作戦
- 検察審査会 議決書 依存

時間切れで、記事にできなかったものもある。
- 責任転嫁
宮村峻氏と、松永牧師は、「自分達には、何も決定権はない。家族が自分で決めてやってことだ」 と言い、家族は、「徹は引きこもった」 とか、 「氏族メシヤの責任を果たすために居座った」 とか主張。

では、これらの戦術とか、作戦は、控訴審では使えるのか? 

「監禁虚構説」 は、被告らにとっては、堅く守らなければならず、決して変更することのできない点である。しかし、「監禁虚構説」 には、最大の弱点がある。

現時点では、被告がどんな主張をもって、控訴してきたのかは不明である。裁判傍聴記が出始め、そして、控訴審での書類も、今後、裁判ブログでアップされると思うので、遅くなる前に、この記事を、書いておきたいと思う。堅い内容ではないので、コーヒーでも飲みながら、リラックスして読んでいただければ、うれしい。

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2014年06月04日

拉致監禁を終結させるのは民事裁判

前記事 「被告の最終準備書面に16回も出てくる言葉
に関連して、そして、後藤裁判控訴審を前に;


「刑事裁判と民事裁判は別物」 というのが私の考えである。刑事裁判で「シロ」 、同じ事案で、民事裁判では、「クロ」 というのは、よくあることだ。

アメリカの例だが、元フットボーラー、元俳優の O.J.シンプソン氏の元妻と、彼女の友人が殺害された事件で、シンプソン氏は刑事裁判では無罪、元妻の両親が訴えた民事裁判では、原告の請求が認められ、莫大な金額の賠償金 (30億円以上) がシンプソン氏に命じられた。

「刑事と民事は別物」 というのは、拉致監禁に関するアメリカの裁判例でも大いに見られることである。すでに、このブログでも何度も書いてきたことだが、アメリカの拉致監禁 (Deprogramming = ディプログラミング) を終結させたのは、民事裁判の判決によるものである。しかも、同じ事案の刑事裁判では、主犯格は無罪となったケースの、その民事裁判の結果が、大きな影響を与えたのである。

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2014年06月02日

被告の最終準備書面に16回も出てくる言葉

後藤裁判で、被告である兄・兄嫁・妹による、最終準備書面の中に、16回も出てくる言葉がある。最終準備書面というのは、判決を前に、裁判所に提出する、「最後の文書」 である。最後の文書ということは、選挙で言えば、選挙日前日の「最後の最後のお願い」 である。その文書に16回も出てくるということは、裁判所に訴えたい内容が、そこにあるということである。

後藤裁判において、被告側の、後藤氏の兄、兄嫁、妹による、最終準備書面に、以下のような主張がある。

★後藤徹氏の兄らの最終準備書面より
http://antihogosettoku.blog111.fc2.com/blog-entry-252.html#comment882
原告は,本件において主張する不法行為と全く同一の内容の告訴事実で,平成20(2008)年4月 に荻窪警察署宛に刑事告訴を行い,同告訴は同署で受理された後捜査が行われたが,東京地検は,平成21(2009)年12月9日付で不起訴処分とし,その後,検察審査会 においても,平成22 (2010)年10月6日付で,監禁や傷害行為,脅迫,強要は認められないとして不起訴相当の議決がなされている(乙 イ1号)。

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2014年05月31日

被告の 「愛情作戦」 慰謝料算定に大きく影響

このテーマでは、拉致監禁裁判で、被告(拉致監禁派)が、自らを防衛するための、理論や考え方について書いている。きょうは、後藤徹さんの家族 (被告ら) の使う 「愛情作戦」 についてである。

この 「愛情作戦」 という表現 は、ブログ「火の粉を払え」(米本和広氏) の、記事 「醜いアヒルの子−家族の愛とは何なのか。」 の本文最後のコラム 「拉致監禁諸派の愛情作戦」 より、拝借させて頂いた。

後藤裁判の判決文の中で、読んでいく途中で、気になったところがある。次の部分である。
・・・当時において統一教会について問題のある団体である旨の報道等が広くされており,被告らがそのような統一教会の信者である原告を案じていたことが容易に推察されることを踏まえても・・・

・・・被告らが前記不法行為に及んだのが原告を案ずる家族としての愛情からであることは、容易に推察されるところであるほか・・・

裁判所が、被告の主張に添って、被告の原告に対する案じる気持ち・愛情に、理解を示した箇所である。

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2014年05月25日

崩れゆく 勝利の方程式 「監禁虚構説」

記事タイトルを、以下の通り、変更しました。
変更前: 勝利の方程式 「監禁虚構説」 は、風前の灯 (ともしび)
現在: 崩れゆく 勝利の方程式 「監禁虚構説」
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このカテゴリー 「拉致監禁正当化防衛理論」 では、拉致監禁グループが、「拉致監禁 (彼等の言葉では、保護説得) を正当化する考え方」 とか、裁判に訴えられた時の 「防衛理論」 を見ている。

前回の記事、「日本版 悪の選択 論」 を書いてから、ちょっと時間が経ってしまった。ちょっと、復習してから、次に進みたい。

アメリカで使われる 「悪の選択論」 というのは、「より凶悪な犯罪を防ぐためなので、より小さな悪は許してね。」 というものだ。アメリカの拉致監禁裁判では、この 「悪の選択論」 を使い、手荒な方法を使ったことを正当化し、1990年頃まで、効果的に被告(ディプログラマー:強制脱会説得者)を守ることができた。

アメリカで使った 「悪の選択論」 は、「手荒な手法」 を使った事を認めることになり、日本ではそのまま使われる事はなかった。そこで、保護説得(拉致監禁)を正当化するため、 「日本版 悪の選択論」 が、拉致監禁グループ、反統一教会グループにより使われるようになる。(ある手法が、アメリカから輸入され、改変されたわけではないと思う。似たような行動を正当化するための理論は、どこで生まれても、似たものになるということだろう。

★「日本版 悪の選択論」 とは:
http://humanrightslink.seesaa.net/article/390177347.html
1. 対象となる教団の反社会性、犯罪性を効果的に訴える
2. 「保護説得」 という言葉を使い、「悪」 の教団からの救出を正当化する
3. この考え方は、「カルト新聞」 や、反統一教会グループでは、今でも、好んで使われている

「日本版 悪の選択論」 は、「保護説得の正当性」 に重きが置かれてくるので、「日本版 悪の選択論」は、「保護説得論」 と言えるかもしれない。では、「日本版 悪の選択論 (保護説得論)」 は、法廷 (たとえば、後藤裁判) では、使うことができるのか?

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posted by 管理人:Yoshi at 22:39| Comment(2) | TrackBack(0) | 拉致監禁正当化防衛理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月12日

日本版 「悪の選択」 論 - 拉致監禁正当化理論

ずいぶん前 (2011年4月6日付) のことだが、このブログで、「悪の選択理論 – 犯罪者が自らを守ろうとする防衛理論」 という、記事を書いた。


★「悪の選択」論 (Choice of Evils) とは?
http://humanrightslink.seesaa.net/article/194602114.html
「倉庫でティーンネージャーの男の子が死体で発見された。彼の母親アリソンが疑われた。アリソンの元夫(少年の実の父親)は、刑務所暮らしをしている。アリソンの現在の夫が逮捕されたのをきっかけに、彼女は息子を殺害したことを認めたが、彼の実の父親が凶悪人物であり、そのようになる可能性のある息子の犯罪行為から人々を救うためだったと主張した。検事は、田舎に住むパーフェクトな母親を、有罪判決にもっていくのに苦労する。」

ここで、母親が使った理論が、悪の選択防衛理論である。上記の赤字部分である。アメリカの刑事事件ではよく使われる手法である。上のテレビ番組の場合だと、その母親が、いつもはパーフェクトな母親であり、そして、元夫(少年の父親)が、極悪非道な犯罪人であり、そして、少年の行動に異常だったり、過激な点があれば、説得力はより強くなる。

母親は息子を殺したが、その行為は、息子が起こすかもしれない犯罪行為を防ぐためであり、被害者になるかもしれない人々を守るためと、殺人行為を正当化した。

「『より大きな悪』 を防ぐための行為だから、どうか許してね!」 と、自己正当化しようとするのが、「悪の選択防衛理論」 である。悪の選択論は、アメリカではどのようにディプログラミング(拉致監禁・強制脱会)裁判に使われたのか? そして、日本では、どのように使われているのかをみていきたい。

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posted by 管理人:Yoshi at 16:03| Comment(5) | TrackBack(0) | 拉致監禁正当化防衛理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月04日

法廷で相手にされなかった「拉致監禁キャンペーン」論

前回の記事で、エイト君らが頼りとする、「拉致監禁キャンペーン」 について書いた。

エイト君らの主張する 「拉致監禁キャンペーン」 とは、次のようなものだ。
http://humanrightslink.seesaa.net/article/389206993.html
- その目的は、相次ぐ関連会社の摘発から追及の矛先を逸 (そ)らすこと (すなはち、組織の引き締め)
- 後藤徹氏はその象徴で、担ぎ出されたシンボル的存在
- 被害者面(づら)をして展開してきた
- 保護説得の真摯な取り組みを、拉致監禁・強制棄教と主張する

この「拉致監禁キャンペーン」 論は、後藤裁判の法廷でも使われた。裁判の始まった頃は、あまり連発されなかったが、結審 (2013年9月24日)が近づくにつれ、被告側の最終準備書面の、その最後の 「裁判所への最後のお願い」 の場面に登場するようになった。

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posted by 管理人:Yoshi at 07:50| Comment(3) | TrackBack(0) | 拉致監禁正当化防衛理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月27日

エイト君の最後の拠 (よ) りどころ:「拉致監禁キャンペーン」

「やや日刊カルト新聞 (以下、カルト新聞) 」のエイト君が、後藤裁判の判決について、二度にわたり記事にしている。
★2014年1月29日(水)
統一教会“拉致監禁キャンペーン裁判”で東京地裁が損害賠償一部認定の判断、被告弁護人は会見で「事実誤認の多い不当判決」

★2014年2月9日(日)
“拉致・監禁”は認定されず、キャンペーン失敗の後藤事件地裁判決は統一教会サイドの実質敗訴か

カルト新聞のエイト君や藤倉主筆が、拉致監禁問題を扱う時、必ず、頼りにしなければならない、「考え方」 がある。キーワードは、「拉致監禁キャンペーン」 である。彼らが、拉致監禁問題を扱う時には、必ず出てくる。まるで、それさえ言っておけば、大義名分が立ち、彼らの主張がまかり通るかのように・・・
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posted by 管理人:Yoshi at 21:02| Comment(7) | TrackBack(0) | 拉致監禁正当化防衛理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする