2014年11月20日

後藤裁判 傍聴の旅を終えて(2)- 石橋正人君は未だ監禁中

前回からの続き - そのような歴史的な判決であればあるほど、それとは対照的に、なぜか、私の心は重い。

一審の判決には問題点があった。その一つは、平成7年 (1995年) 9月11日のワゴン車で連行された時点から、荻窪フラワーホームに移送され、偽装脱会を告白した頃 (1997年12月頃) までの、2年数ヶ月の期間が、被告の違法行為と認定されなかったことだ。それにより、松永堡智 (やすとも) 牧師の責任は問われなかった。

控訴審は、この点において、一審判決を覆した歴史的な判決だった。しかし、いつまでも有頂天になって、喜んでばかりいられない。改宗目的の拉致監禁が終わったわけではない。まだまだ、やるべきことが多いのである。ちょっと深刻にならざるをえない、いくつかの事があり、数回に分けて書いておきたい。


■千葉の石橋正人君は今も行方不明中:


彼のGPSが緊急信号を発信したのが、千葉の実家を訪れた、今年(2014年)1月2日である。彼は、拉致監禁される怖れがあったため、あらかじめGPS端末装置を準備し、携帯していた。それ以来、10ヶ月以上経過しているが、石橋正人君は、行方不明のままである。

後藤裁判控訴審判決では、明確に次のように、述べている。
親兄弟といえども、控訴人を別箇独立の人格を有する個人として十分に尊重しなければならないことは当然のことであり、控訴人の信じている宗教の内容が親兄弟の考え方と異なるからといって、任意の説得の範囲を超え、有形力を行使して、その自由な意思や行動を制約し、強制的に統一教会からの脱会を迫ることは、もはや社会的に許されている親子兄弟による任意の説得の範囲を超えるものであって違法であり、客観的には監禁と評価されても致し方のないものであったと認めるのが相当である。(P14)


石橋君は、拉致監禁され自由を拘束された状況を心配し、弁護士に救出願いを託し、されに、緊急時のためにGPS端末までも、準備していた。行方不明になった日には、GPS 装置から緊急シグナルが発信された。このようなことから、石橋正人君の置かれた立場は、後藤徹さんが自由を剥奪された状態と同じであると言える。石橋君を監禁している家族らの行為は、監禁であり、違法である。

千葉県警は、石橋君の所属する統一教会の要請、ベルギーの人権団体 「国境なき人権」 の、再三の要請ににも関わらず、石橋正人君と直接会っておらず、彼の真意を確認していない。千葉県警の主張する、「両親が一緒にいるから、監禁ではない」 という主張は、もはや成り立たない。千葉県警は、すみやかに、石橋正人君と直接に話しをし、もし、彼の意思に反したものであれば、彼を保護し、犯罪者に対してしかるべき措置をとるべきである。後藤裁判 控訴審判決により、千葉県警が、石橋正人君を捜索しない理由は通用しなくなった。

関係資料
★「国境なき人権」怒りの反論 (中) - 監禁擁護の千葉県警
http://humanrightslink.seesaa.net/article/402272459.html


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任意の説得の範囲を超え、有形力を行使して、
その自由な意思や行動を制約し、
強制的に統一教会からの脱会を迫ることは、
もはや社会的に許されている親子兄弟による
任意の説得の範囲を超えるものであって違法であり、
客観的には監禁と評価されても致し方のないもの
(後藤裁判 控訴審判決文より)

どうする? 千葉県警
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posted by 管理人:Yoshi at 21:23| Comment(5) | TrackBack(0) | 後藤裁判控訴審 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
<千葉県警は、すみやかに、石橋正人君と直接に話しをし、もし、彼の意思に反したものであれば、彼を保護し、犯罪者に対してしかるべき措置をとるべきである>

本当に、その通りですね。

警察の怠慢を追及していきたいと思います。
Posted by みんな at 2014年11月21日 09:06
続きの記事を書かないといけないのですが、1週間があっという間に過ぎていきます。


「拉致監禁被害者後藤徹氏の裁判を支援する会」のブログ「拉致監禁by宮村の裁判記録」にて、後藤裁判控訴審の判決文のアップが始まったようです。
http://antihogosettoku.blog111.fc2.com/blog-entry-294.html

この判決が、どれほど、歴史的なものか、是非、判決文で確認していただければ幸いです。
Posted by Yoshi at 2014年11月27日 19:18
> 控訴審は、この点において、一審判決を覆した歴史的な判決だった。しかし、いつまでも有頂天になって、喜んでばかりいられない。改宗目的の拉致監禁が終わったわけではない。まだまだ、やるべきことが多いのである。ちょっと深刻にならざるをえない、いくつかの事があり、数回に分けて書いておきたい。


「数回に分けて書きたい」 と書いたが、このコメント欄で、簡単に紹介して、次のトピックへ移っていこうと思う。

後藤裁判控訴審判決に際し、心が重くなる事柄。

1. 千葉で石橋正人君はいまだ監禁中(上記記事で書いた)

2. 動かない警察 - 拉致監禁は終わるのか?

3. 監禁された4000名以上のその後 - 今も後遺症で苦しむ被害者、誰も知らない彼等・彼女等のその後。特に、統一教会を脱会した人たちのその後。

4. これから裁判逃走を始める広島のS夫妻

5. これまでの拉致監禁裁判で、苦杯をなめてきた被害者


こんなことを中心に何回かに分けて書こうと思っていたが、ひとまず置いとおくことになるが、今後の記事で、関連事項は、たびたび出てくると思う。

裁判ブログで、判決文(後藤裁判更新の)のアップが始まったので、その関連記事をまず書いていきたいと思う。
Posted by Yoshi at 2014年11月27日 20:06
Yoshiさん
いつもありがとうございます。
勇気づけられること多々です。
ところで私にはわかりません。
どうして石橋さんは解放されないのでしょう?
なぜ警察
石橋さんに委託された弁護士
動かないのでしょう?
それとも今動いているのでしょうか?
Posted by Etsuko at 2014年12月03日 23:49
Etsuko さん、

いつも、ご訪問ありがとうございます。

今は、警察の力に阻まれている感じですが、いつまでも、拉致監禁が続く訳ではないと信じています。石橋正人君には、自由を得た後、真実を語って頂きたいと思います。
Posted by Yoshi at 2014年12月10日 11:57
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