2012年7〜12月の文書でのやりとり:
2012年7月18日 陳述書 米本和広氏 (原告側)17ページ
2012年10月4日 意見書 山口広氏 (被告側)8ページ
2012年11月14日 陳述書 伊藤芳朗氏 (原告側)3ページ
2012年12月7日 陳述書 米本和広氏 (原告側)4ページ
2013年3〜6月の尋問でのやりとり:
2013年3月11日 原告後藤氏尋問
2013年4月8日 原告側証人 美山きよみ氏尋問
2013年6月3日 後藤徹氏の兄嫁(被告)尋問
2013年6月17日 被告宮村峻尋問
そして、このつながりとして、2013年6月14日、エイト記者が、「やや日刊カルト新聞」(以下、カルト新聞)に 「“拉致監禁キャンペーン”訴訟、全国弁連批判の陳述書提出の伊藤芳朗弁護士、統一教会元信者女性に言い寄った過去をバラされる」 という記事を発表した。(正確に言えば、最後の宮村峻氏の尋問の3日前に発表したことになる。)
カルト新聞、エイト君の伊藤芳朗弁護士批判記事の該当箇所の引用
http://dailycult.blogspot.com.au/2013/06/blog-post_14.html
(該当箇所のみ引用、注:は、私 Yoshi による。下線は、この記事内で、あとで出てくる箇所。)
(記事タイトル)
“拉致監禁キャンペーン”訴訟、全国弁連批判の陳述書提出の伊藤芳朗弁護士、統一教会元信者女性に言い寄った過去をバラされる
(記事冒頭部分)
社会問題を引き起こしてきたカルト教団の側が厚顔にも被害者面をして提訴した裁判が、東京地裁で進行中だ。
統一教会の命綱である“拉致監禁キャンペーン”訴訟。「12年5ヶ月間監禁されていた」と主張する統一教会信者が家族らを訴えているものだが、家族への憎悪を煽り立てるカルト教団の異様さが際立つものとなっている。
6月3日に東京地裁で行なわれた被告の本人尋問では、統一教会サイドに“阿る”陳述書を出した元全国弁連の伊藤芳朗弁護士が『青春を返せ訴訟』で担当した元信者の女性に「付き合ってくれ」などと言い寄っていたことが明らかとなった。
統一教会に関係する2人の弁護士の品格について記載する。(注:この記事では伊藤弁護士に対する箇所だけを取り上げる。)
◆青春を返せ訴訟で担当した元信者に言い寄った伊藤芳朗弁護士 (= 小見出し)
当該裁判に原告側、つまり統一教会の側から陳述書を出した元全国弁連の伊藤芳朗弁護士。全国弁連在籍時に『青春を返せ訴訟』を担当したが、その際に元信者の女性に言い寄っていたことが判明した。
原告の兄の妻であり今回の裁判で被告となった元信者の女性が、3日に行なわれた本人尋問の中で明かした。
伊藤芳朗弁護士は妻子ある身でありながら「付き合ってくれ」と『告白』したという。
こんなモラルの無さも要因となったのか、その後全国弁連を追われた伊藤芳朗弁護士、今回の裁判で出された全国弁連の弁護士を口撃する伊藤弁護士の陳述書の信憑性が如何なるものであるかが推し量られる。
★本質をぼかすエイト君
まず、エイト君の後藤裁判に対する前提は、完全に狂っている。エイト君がそのように信じ込んでいるのか、意図的にそのように表現したのかは分からないけれど・・・ もし、そのように信じ込んでいるなら、まるで悪い宗教に入った狂信家のようだし、意図的に表現しているのなら、エイト君には、真実を探求し、正義のために闘うという素質とか素養はない。
エイト君によれば、後藤裁判とは 「社会問題を引き起こしてきたカルト教団の側が厚顔にも被害者面をして提訴した裁判」 であり、「統一教会の命綱である“拉致監禁キャンペーン”訴訟」 ということである。
後藤裁判というのは、訴状によれば、統一教会の信者であり、暴力的強制改宗のため、拉致監禁を受けた被害者である後藤徹氏が、拉致監禁を行ったという徹氏の兄夫婦、徹氏の妹、松永堡智牧師、職業的脱会説得者の宮村峻氏等に、損害賠償、慰謝料など、損害総額2億円あまりを請求した裁判である。ようするに、12年5ヶ月のその期間が、拉致監禁だったのか、そうでないのかが、争われている裁判である。
伊藤芳朗弁護士は、「被害者面」した後藤徹氏に、騙されて証言したのか? それとも、伊藤芳朗弁護士は、かつての仲間を批判してまで、証言しなければならないほど、動かされた何かがあったのか?
★伊藤弁護士と原告との関係
伊藤弁護士は、全国弁連(全国霊感商法対策弁護士連絡会)所属の弁護士である。全国弁連は、統一教会によって被害を受けた人々の救済活動をする会である。伊藤弁護士は、2004年に、全国弁連の会合には出なくなるが、除名されていない。少なくとも、1987年5月の全国弁連発足から2004年までの、17年間は、伊藤弁護士は、全国弁連の会合に参加する弁護士だった。「反統一教会」の立場で、全国弁連で弁護活動をしてきた伊藤芳朗弁護士と、後藤徹氏の所属する統一教会は、敵対関係である。
★伊藤弁護士と被告との関係
伊藤芳朗弁護士は、「青春を返せ訴訟」の代理人を、1990年(91年から開始)から、1994年まで務め、この青春を返せ訴訟の原告であった後藤徹氏の兄は、今回の後藤裁判では被告である。伊藤芳朗弁護士は、後藤裁判の被告である徹氏のお兄さんの代理人を務めたことのある弁護士である。
★伊藤弁護士と被告側弁護士との関係
青春を返せ訴訟では、山口広弁護士は、原告代理人の代表的存在、伊藤芳朗弁護士は、弁護団の事務局長を務めた。山口広弁護士、飯田正剛弁護士、渡辺博弁護士、紀藤正樹弁護士と共に、伊藤芳朗弁護士は、全国弁連の中心的弁護士であった。伊藤芳朗弁護士と、山口広弁護士は、「統一教会によって起こされた被害者救済」という同じ志を持った弁護士である。
★伊藤芳朗弁護士の立場
伊藤芳朗弁護士は統一教会反対の立場であり、後藤徹氏とその所属教会とは敵対関係にあり、被告側とは友好関係を築いてきた仲である。
このような伊藤芳朗弁護士が、なぜ、原告側に有利で、そして、被告側に不利な証言を出さなければならないのか? なぜ? エイト君は、「証言の重み」 について考えたりしないのだろうか?
★伊藤芳朗弁護士の心を動かした内容と苦悩
伊藤芳朗弁護士は、2012年11月14日付けの陳述書でこう言っている。
http://antihogosettoku.blog111.fc2.com/blog-entry-132.html
(段落分け、カラー等の強調は、私 Yoshi による)
当職は,本来であれば素直に陳述書を作成・提出すればよかったのかもしれませんが,やはり,長年「反統一教会」の立場で弁護活動をしてきましたので,ものすごく抵抗感がありました。しかし,後藤さん(原告)のお話を聞き,そのようなステレオタイプの考え方ではいけないと思い,散々悩みました。かつての仲間を批判しなければならないほどの内容とは、「統一教会は反社会的集団で反対ではあるが,後藤さん(原告)が受けた仕打ちは非人道的で違法であり,許されざることである。」と、いうことだ。
その結果,どうしても,かつての仲間である山口先生たちを裏切るようなことはできないと思い,陳述書の作成や証人としての出廷はお断りしました。
しかし,米本氏の陳述書にある通り,宮村氏が長年にわたり一人の信者を拉致監禁しているという話は日本基督教団の牧師からも,また元信者たちからも聞いていましたところ(当職の記憶では8年経過していた頃だったと思います),それが原告であると知り,また,その仕打ちがあまりにもひどかったので,「統一教会は反社会的集団で反対ではあるが,後藤さん(原告)が受けた仕打ちは非人道的で違法であり,許されざることである。」という思いも強く,米本氏のインタヴューに答える形ならと協力した次第です。
★米本和広氏の苦しみ
似たような状況が、「我らの不快な隣人」を著した著書(= ブログ「火の粉を払え」のオーナー)であり、伊藤芳朗弁護士とのインタビューを陳述書にまとめた米本和広氏についても言える。
米本和広著「我らの不快な隣人」あとがき(P405〜406)より引用
私はこれまでヤマギシ会をはじめとする諸団体に対して、批判記事を繰り返し書いてきた。その取材の過程で、反カルトの諸兄と交流を重ねてきた。そういう人達を批判しなければならないのは、精神的にきつい作業だった。敵か見方か、この二分法的思考にまったく呪縛されなかったと言えば、嘘になる。取材しながら、ときおり自問自答した。筆を休めた時間のほうが長かったように思える。再び机に向かうときには、麻子・美佐・裕美の立場に身を置くのだと気持ちを奮い立たせた。
(略)
しかし、孤独な気分になりながらも、拉致監禁によって傷ついた人達のことは世に問うべきだと思い続けた。
★苦悩と決断
伊藤芳朗弁護士と米本和広氏には、似ているところがある。かつての仲間を批判することに苦悩した。米本氏は、「麻子・美佐・裕美の拉致監禁により傷ついた人々のこと」 を思ったのと同じように、伊藤芳朗弁護士は、「後藤徹氏の受けたあまりにもひどい仕打ちを、許されざること」 と考え、証言を発表したのだと思う。誰にでも、簡単にできることではない。
さらに、伊藤弁護士は、2012年11月14日付けで、山口広弁護士の意見書に反論のため、自ら、陳述書を提出しているが、これには弁護士印まで添付している。伊藤芳朗弁護士は、弁護士という名誉にかけて、真実を証言していることを示したものだと思う。
なぜ、こんな話題(かつての仲間を批判しなければならない苦悩)を出したのかというと、「証言の重み」 について考えるためである。「証言の重み」 については、また、最後の方で出てくるので、覚えていて欲しい。
エイト君は、ジャーナリスト、あるいは反カルト活動家として、米本和広氏や、または伊藤芳朗弁護士がとったような行動がとれるだろうか? どんな立場の人の虐待、苦しみであろうが、たとえ、それが自分の反対するグループの人々に起こったことであったとしても、それらの解放を目指すのが、正義ではないだろうか?
★本論では闘えない被告側とエイト君
被告側は、このような伊藤芳朗弁護士の証言に真っ向から立ち向かえば不利となるのは明らかである。エイト君もそのように思っているだろう。もし、それができるなら、後藤徹氏への反対尋問で追求することもできたし、エイト君は「カルト」新聞で記事にすることもできた。しかし、そのような形跡はない。
被告側は、原告後藤徹氏の反対尋問では、伊藤弁護士やその証言に関する事は、話題にしなかった。話題に出たのは、2013年6月3日の徹氏の兄嫁への主尋問で、伊藤弁護士の事が取り上げられ、兄嫁が、「伊藤芳朗弁護士は、女癖が悪いと聞いていた。付き合ってくれと言われた。言い寄られたのは、私だけではなく、伊藤弁護氏は信頼できないと思いました。」 と証言した時だ。
打ち合わせどおりの証言だろう。本論には触れず、それを証言した伊藤芳朗弁護士の品格を貶(おとし)め、裁判長にその印象を与え、その証言の信用性を低下させる作戦なのだろう。その証言を利用し、記事にしたのがエイト君だ。
エイト君の記事には、私が紹介してきたような伊藤弁護士の証言の内容自体については何も書いていない。これでは、「カルト新聞」だけを読んでいる読者には、不親切、極(きわ)まりない記事である。「都合の悪いことは書かない」エイト君なら当然の事だろうが・・・
★エイト君の思考パターン 追加
私の、2013年6月29日付けの記事「カルト新聞は、今日も書きたい放題 (2) - エイト君の思考パターン」で、エイト君の思考パターンについてこう書いた。
1. 都合の悪いことは書かない。
2.都合のいい事は. 非常に弱い根拠に、主観的コメントを加え、増幅する。
そして、もうひとつ「火の粉を払え」の米本和広氏が、付け加えてくださった。
3. 統一教会を批判するためなら、嘘をつくことは厭わない 。
http://yonemoto.blog63.fc2.com/blog-entry-412.html
きょうは、これに、もう一つ、追加したい。
4. 本論で対抗できなくなると、本質をずらし、発言者への人格攻撃を行う。
エイト君にとっては、統一教会に打撃を与えることが最大の正義なのである。そのためには、上記の1, 2, 3, 4 の方法を巧みに使うということだ。そして、エイト君にかかれば、拉致監禁に反対の立場をとれば、統一教会側にされてしまう。
今回の後藤裁判の件で言えば、原告側に打撃を与え、被告側の拉致監禁グループを擁護することが、エイト君にとっての正義である。その正義にのっとり、後藤裁判での尋問で、エイト君の主義に合致しそうなところを選んで取り上げ、記事にしていく。
しかし、エイト君の記事のおかげで、こうやって、伊藤芳朗弁護士の証言と関係する文書を、ブログ記事の連載としてまとめることができ、私も含めて、多くの人に読んで頂くことになった。「本質をずらし、人格攻撃」の書きたい放題エイト君には感謝しなければいけない。
★エイト君の記事内の文言(もんごん)に対する批判(枠内は、エイト君の記事内の表現)
全国弁連在籍時に『青春を返せ訴訟』を担当したが、その際に元信者の女性に言い寄っていたことが判明した。判明はしていない。兄嫁さんが、そう証言しただけである。
伊藤芳朗弁護士は妻子ある身でありながら「付き合ってくれ」と『告白』したという。
尋問したのは、山口貴史弁護士である。もし、伊藤芳朗弁護士が決定的に責められるような言動や行為があったというなら、被告代理人は、もっと具体的にどのようなことがあったのか、さらに質問しないだろうか?私が、山口貴史弁護士の立場なら、その証言の信用性を落とすため、具体的にどういう行為があったのか、どういう結末になったのか、質問する。しかし、山口貴史弁護士はしていないし、兄嫁さんは「付き合ってくれと、言い寄られた」以上のことは言っていない。僕だって、そんなことは、一度や二度は・・・ 「いい寄られた」経験もある。
こんなモラルの無さも要因となったのか、その後全国弁連を追われた伊藤芳朗弁護士、今回の裁判で出された全国弁連の弁護士を口撃する伊藤弁護士の陳述書の信憑性が如何なるものであるかが推し量られる。「モラルの無さも要因」 の記述は嘘である。伊藤芳朗弁護士は、「青春を返せ訴訟」 を降りた理由、全国弁連を追われた理由を、きちんと説明している。
伊藤弁護士が、1994年に「青春を返せ訴訟」を降りたのは、宮村峻氏との方針の違いとか、宮村峻氏に会計報告を求めたところ、伊藤弁護士に対する攻撃が激しくなったからである。全国弁連の会合に出なくなったのは、2004年のホーム・オブ・ハート事件で、紀藤正樹弁護士と敵味方に分かれ、紀藤弁護士が、伊藤弁護士を追い出したからである。
★証言の重さ
兄嫁さんは被告であり、被告側の家族である。そのような人物が、原告に不利で、被告に有利な証言をするのは当たり前である。最初のほうで、述べたとおり、伊藤芳朗弁護士は、原告とは、敵対関係にある。敵対関係になるのに、なぜ、原告に有利な証言をしなければならないのか? また、かつての仲間(後藤裁判での被告側)を批判することに苦しみながらも、なぜ、証言をしなければならなかったのか? 「証言の重さ」 が違うのである。
エイト君は、エイト君の記事により、発言者(伊藤芳朗弁護士)の品格を貶(おとし)め、その証言自体の信憑性を落とそうと、小細工をしかけたが、その目的は、まったく果たされていない。伊藤芳朗弁護士の提出した証言の「証言の重さ」 は、いささかも揺らいでおらず、証言の信用は失われていない。
かえって、エイト君の記事のおかげで、私の3回の記事がまとまり、伊藤芳朗弁護士の 「証言の重さ」 が再確認できたのではないかと思う。
以上、おわり
正義のために、かつての仲間を批判する・・・
私もその立場になれば、きっと苦しむでしょう。
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- 意図ある意訳は誤訳である:「やや日刊カルト新聞」を評す
読者が訴状や裁判を冷静に見ると「どうみても監禁でしょ」って判断されかねませんから、「キャンペーン」「でっち上げ」とレッテル貼りしなけりゃならないのでしょうね。可哀想。
まあ、ジャーナリズムは往々にして、レッテル貼りをするものです。
「例の…」「○○騒動の…」ってな感じで、読者にすぐにあの話だ、あの団体だと関心を引きつけようとするためです。
ある意味、それは仕方がないのかも…。
エイト君は、第三者の伊藤弁護士までマイナス的なレッテル貼りをして、とにかく裁判の本質を世間に知らせたくないみたいですね。あ〜、可哀想。
それはそうと、今、日本では「半沢直樹」というドラマが人気です。
主人公の銀行マン、半沢直樹が巨悪の組織(国家)と闘う話ですが、半沢がいう決め台詞が「やられたら、倍返しだ!」です。
統一教会はエイトら拉致監禁派に、さんざんやられっぱなしで来ましたが、もはや黙っちゃいませんよ。
何とでもレッテル貼りをして、好き勝手に言えばいい。そのかわり「倍返し」です。
字がもう少し大きいともっと良いのかなあ、と思いました。だいぶ読みやすくなる気が致します。ワタシ的な要望かもしれないのであくまでも意見です。すみません失礼しました。
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標準値というのもあるかと思いますが、こちら側の問題もありましたね。
ありがとうございました。