2013年03月11日

欧米の人権団体 - 日本の拉致監禁問題で公開書簡

ハンガリーのCENTRAL-EUROPEAN RELIGIOUS FREEDOM INSTITUTE (中央ヨーロッパ宗教自由協会, 創設 = Jura Nanuk氏)のブログが、「人権団体、NGO の代表等、10名の連名で、日本の首相、国会議員、法務大臣、警察・検察当局向け、日本の拉致監禁問題についての、公開書簡を発表したこと」を報道した。10名には、「国境なき人権」のフォートレ代表、国際的人権活動家のアーロン・ローズ博士、アメリカの著名人権活動家キャスリーン・ポーター女史も含まれている。

その公開書簡をブログで発表した、中央ヨーロッパ宗教自由協会 (CENTRAL-EUROPEAN RELIGIOUS FREEDOM INSTITUTE)というのは、私にとっては、始めて聞くNGOであるが、本部はハンガリーのブタペストである。ハンガリーで思い出すのは、統一教会員であるハンガリー女性アグネス・ジャンボーさんの、日本人婚約者 Keiiichi君の拉致監禁事件(2011年)である。
http://humanrightslink.seesaa.net/article/240474669.html

以下、中央ヨーロッパ宗教自由協会の発表した公開書簡である。

記事タイトル(原文)
JAPAN: Open letter from human rights organizations and NGOs to the Prime Minister, Members of Parliament, the Minister of Justice, Prosecutor and the National Police Agency
タイトル日本語:
日本: 人権団体、NGOより、日本の首相、国会議員、法務大臣、警察・検察当局宛、公開書簡

出典URL:
CENTRAL-EUROPEAN RELIGIOUS FREEDOM INSTITUTE 中央ヨーロッパ宗教自由協会
記事の日付:2013年3月10日
日本語訳: Yoshi (この記事内の日本語訳を引用する時には、その引用の旨を表示し、このブログの記事のURLをリンクしてください。

http://cerf-institute.org/2013/03/10/japan-open-letter-from-human-rights-organizations-and-ngos-to-the-prime-minister-members-of-parliament-the-minister-of-justice-prosecutor-and-the-national-police-agency/
Call for Hearings about Japanese Citizens Abducted and Forced to Change Their Religion: 80% are Women

拉致され、強制棄教させられた日本市民についての公聴会を求める。被害者の8割は女性である。

HRWF (06.03.2013) – We, the undersigned independent human rights organizations and NGOs, are writing to express our shock that Japanese authorities do nothing while over the past decades thousands of citizens-primarily women-have been forcibly abducted, held against their will in private detention places, denied their freedom for months, sometimes years, physically abused and in some cases starved and tortured, in order to force them to change their religious belief.

国境なき人権(2013年3月6日):  独立した人権団体やNGOであり、そして、この文書に署名した私たちは、過去数十年間にわたり、何千と言う市民 (主に女性)が、強制的改宗・棄教のため、力ずくで拉致され、意思に反して私的監獄に閉じ込められ、何ヶ月も、時には何年も、自由を否定され、物理的に虐待を受け、またあるケースでは、食事制裁を受け、拷問を受けていたことに対し、日本の権威機関が何もしていないことに対し、私たちの驚愕の思いを表明する次第です。

The failure to protect citizens from such crimes is a grave violation of their constitutionally guaranteed rights and their international human rights based on Japan’s legal obligation under the International Covenant on Civil and Political Rights. Moreover, as 80% of victims are women, Japan is also in violation of its obligations under the Declaration on the Elimination of Violence Against Women, and the Convention on the Elimination of All Forms of Discrimination Against Women signed and ratified by Japan. This matter has been raised with United Nations officials and by the United States government, and can seriously damage Japan’s reputation.

そのような犯罪から市民を保護できないことは、憲法によって保障された権利と、日本が法的に従う義務のある「市民的および政治的権利に関する国際規約」に対する重大な侵害です。さらに、被害者の8割は女性であり、「女性に対する暴力の廃絶宣言」そして、日本も調印し、批准している「女子差別撤廃条約」の義務に対し、日本は違反しています。この問題は、国連当局によっても、アメリカ政府によっても、取り上げられ、日本の評判を著しく損(そこ)なうものです。

Human Rights Without Frontiers International, an independent NGO based in Brussels, Belgium, has published a scientific study of this problem, proving beyond any doubt that human rights violations have occurred and continue to take place (*).

ベルギーのブリュッセルに本部を置く独立したNGOである「国境なき人権」は、この問題についての科学的な研究を発表し、人権侵害が、紛れもない事実として起き、そして、継続して行われていることを証明しています(*)。

In its report, “Abduction and Deprivation of Freedom for the Purpose of Religious De-conversion,” Human Rights Without Frontiers documented that members of minority religions are being forcibly detained by their family members and subjected to coercion by their families and professional ‘deprogrammers.’ The victims are usually young, educated women who have joined religions like the Unification Church or the Jehovah’s Witnesses.

その「宗教的改宗目的のための、監禁と自由の剥奪」報告書では、「国境なき人権」は、弱小宗教団体の会員が、力ずくで彼らの家族らにより隔離され、家族と、プロの「ディプログラマー」から抑圧を受けていると実証しています。被害者は、通常、統一教会や、エホバの証人などの宗教に入会した、若く、そして、教養のある女性です。

Over many years, victims have sought to bring the perpetrators of these crimes to justice. To date, prosecutors have ignored clear evidence of crimes, and have not pursued a single criminal case. The result is continuing impunity for perpetrators and more crimes being committed.

過去、何年にもわたり、被害者は、これらの犯罪の加害者に対し、法の裁きを模索してきました。今日にいたるまで、検察官は、明確な犯罪の証拠を無視し、1件の刑事訴追も行っていません。結果として、加害者に対する刑事免責が継続され、もっと多くの犯罪が行われています。

We ask you, authorities responsible for the protection of all Japanese, to take needed actions to stop the kidnappings and to address past crimes. We ask the Diet to hold public hearings to bring out the truth. We ask the Judiciary and National Police Agency to conduct an independent internal review, to follow up on cases that have been neglected. We ask that Police and Judicial authorities inform the public of what steps can and cannot be taken regarding the religious beliefs of children, based on the law and international human rights standards.

私たちは、すべての日本国民を保護する責任のある監督官庁に、拉致を終結させ、過去の犯罪について取り組むため、必要な行動を取るよう要請いたします。私たちは、この真実を明らかにするため、国会に公聴会を開くことを要請いたします。私たちは、過去のおざなりにされたケースの追跡調査のため、司法当局、ならびに警察庁に、独立した内部調査を行うよう要請いたします。私たちは、警察、司法当局が、法律と国際的人権規約に基づき、子供の宗教の自由に関して、何ができて、何ができないのか、公に発表することを要請いたします。

Willy Fautré, Director of Human Rights Without Frontiers Int’l (Belgium)
ウィリー・フォートレ、 「国境なき人権」代表 (ベルギー)

Peter Zoehrer, Director of Forum for Religious Freedom (Austria)
ピーター・ゾウラー、「宗教の自由フォーラム」代表 (オーストリア)

Jura Nanuk, Founder of Central European Religious Freedom Institute (Hungary)
ジュラ・ナヌク、「中央ヨーロッパ宗教自由協会」創設者 (ハンガリー)

Hans Noodt, Director of the Gerard Noodt Foundation for Freedom of Religion or Belief (Netherlands)
ハンズ・Noodt 「宗教・信念の自由のための、Gerard Noodt財団」代表 (オランダ)

Antonio Stango, Director of the Italian Helsinki Committee (Italy)
アントニオ・スタンゴ、「イタリアのヘルシンキ委員会」代表 (イタリア)

Dr Aaron Rhodes, Former Director of the International Helsinki Feeration (Germany)
アーロン・ローズ博士 「国際ヘルシンキ連合」元代表 (ドイツ)

Ion Manole, Executive Director of Promo-Lex (Moldova)
イオン・マノウル、 Promo-Lex 理事 (モルドバ)

Joe Grieboski, Director of the Institute on Religion & Public Policy (USA)
ジョー・グリボスキー、「宗教と公共政策協会」代表 (アメリカ)

Ichiko Sudo, Human Rights & Women’s Dignity Representative for Women’s Federation for World Peace (USA)
イチコ・スドウ、「世界平和女性連合」人権と女性問題担当代表 (アメリカ)

Kathryn Cameron Porter, President of the Leadership Council for Human Rights (USA)
キャスリン・キャメロン・ポーター、「人権指導者会議」会長 (アメリカ)

(*) The report is av available at http://www.hrwf.org
(*) その報告書は、このリンクで。


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posted by 管理人:Yoshi at 07:37| Comment(6) | TrackBack(0) | 人権活動 国連/ヨーロッパ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Dear Friends,

Thanks you for forwarding our Open Letter to Japanese gavernment officials. I used your translation and published a Japanese edition of our letter on my web site. I hope you don't mind.

Wishing you all the best,

Jura Nanuk
Posted by ジュラ・ナヌク at 2013年03月12日 08:37
Hi Jura-san,

No problems at all. It's good to see more and more European people get interested in the human rights issue which is ocurring in Japan.

I have an English blog as well.
http://humanrightslink.blogspot.com.au/

Regards,
Yoshi

ps - I just noticed that if comment is written in Enlgish only, the server would reject it.  
Posted by Yoshi (管理人) at 2013年03月12日 10:00
<拉致され、強制棄教させられた日本市民についての公聴会を求める>!!!

“人権鎖国国家”日本に、黒船来る!!!

ついにガツンとやってくださいました〜〜〜。(T_T)

心から心から感謝申し上げます。
後藤徹さんら拉致監禁被害者の方々はなおさらお喜びになっていらっしゃることでしょう。

Yoshiさんの努力の成果が、潮(うしお)のように、怒濤のように日本に押し寄せてきています。

大して運動していないのに何なんですが、日本国内での日本人(統一教会人)としての拉致監禁根絶運動には本当に限界があります。

絵踏み、宗門改め、檀家制度で、ことごとく異教を根絶やしにしようとしてきた国です。
法を司る人間ですら、人権感覚が欠如しています。

日本に住まれていたら、日本で活動されたら、いやが上にも実感されると思いますが、本当に黒船に頼らざるを得ない状況なのです。

後藤さんが裁判でご健闘されている報告があり、ホッとしているところですが、この公開書簡のニュースには飛び上がるほど感動しました。

世界中に日本の現実を発信してくださっているYoshiさんには、重ね重ね、日本人の一人として、感謝申し上げます。
Posted by みんな at 2013年03月12日 19:19
貴重な情報源として、いつも読ませていただいています。
今回の中央ヨーロッパ宗教の自由研究所(ハンガリー)、宗教及び公共政策研究所(米国)、宗教の自由のためのフォーラム(オーストリア)などからの提言と要望は、名だたる世界的人権活動家たちによるものだけにインパクトがあります。

昨年の国連人権理事会・定期的普遍的審査を契機に再スタートした、新たな拉致監禁根絶運動積み上げの大きな基点でしょう。

また、11日の後藤徹氏の原告尋問の模様につき、雑文を紹介していただいてありがとうございました。後藤氏の〃居ずまい〃の強靭さにはいつも感心させられます。
一方、後藤さんが放つ〃痛い証言〃に反応して、強がりなのか、ことさらニヤニヤ笑いを作って裁判長の様子を窺う宮村の態度は醜悪そのもの。かえって心証を悪化させるだろうに、と思ってしまいました。

久しぶりにお会いした米本さんとは閉廷後、執筆について若干の打ち合わせをしましたが、やはり若干お疲れの様子でした(間違ったら御免なさい)。
後藤事件に最初から取り組まれて、陳述書の執筆提出など実際の支援活動とともに言論でも問題提起されてきただけに、拉致監禁根絶のためになくてはならない人材です。

ご自愛を祈った次第です。
Posted by 室生 at 2013年03月13日 13:22
みんなさん、

次の記事で、その公開書簡に署名した団体とか個人を紹介しようと思っています。日本の拉致監禁の人権問題を訴える、世界的な包囲網ができつつあると言っても大げさではないかもしれません。

国際会議に出ている弁護士さんとか、「やや日刊カルト新聞」の人たちの「統一教会による拉致監禁キャンペーン」というマーケティング戦略が最悪だったのか、マーケティングの中身が嘘だらけだったのか、彼らが叫べば叫ぶほど、拉致監禁の非道さが世界に伝わっていってるような気がします。

続きは、次の記事で。
Posted by Yoshi at 2013年03月13日 18:14
室生さん、

傍聴レポート、興味深く読みました。すこしでもたくさんの人に読んで頂きたかったので、引用させて頂きました。私も、6月まで続く尋問を一度は傍聴したく、今、予定を立てているところです。
Posted by Yoshi at 2013年03月13日 18:29
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