その記事を補足することのできる驚くべき新たな証言が出てきたので、急遽、「紀藤正樹弁護士の仮面を剥ぐ 2」をアップしたい。その記事「紀藤正樹弁護士の仮面を剥ぐ」では、3つの例を出して、次の通り、紀藤正樹弁護士の素顔を明らかにした。
1. 彼の目的のためなら、真実の発見をゆるがせ(なおざり)にし、
2. そのためには、平気で事実を隠し、そして
3. 拉致監禁ビジネスの恩恵を受けている。
さて、今回の新たな証言というのは、後藤徹氏(12年5ヶ月もの間、強制改宗目的で拉致監禁された被害者)が訴えた民事裁判で、原告側からの陳述書として出されたもので、「拉致監禁被害者後藤徹氏の裁判を支援する会」のブログにアップされた。
陳述書の作成者は、ルポライターの米本和広氏だ。米本氏は、伊藤芳朗弁護士にインタビューを行い、その一問一答を綴り、陳述書としてまとめたものだ。 http://antihogosettoku.blog111.fc2.com/blog-entry-112.html
伊藤弁護士は、かつて「青春を返せ訴訟」の原告代理人として、統一教会を相手に闘い、全国弁連(全国霊感商法対策弁護士連絡会)の弁護士として統一教会元信者から被害相談を受けてきた弁護士である。
伊藤弁護士の証言の中に、紀藤正樹弁護士がでてくる場面があり、前回の私の記事「紀藤正樹弁護士の仮面を剥ぐ」を補足する目的で、その陳述書内の関連部分を紹介したい。しかし、全体の流れの中ででてくる場面なので、是非、その陳述書原文で確認して頂きたい。
伊藤芳朗弁護士の証言:(カラー、強調等は、私 Yoshi による。)
http://antihogosettoku.blog111.fc2.com/blog-entry-112.html
<青春を返せ裁判の原告代理人になった経緯>
青春を返せ訴訟は91年から始まりましたが、その頃になると私はコアな弁護士の一人になっていました。山口広弁護士、飯田正剛弁護士、渡辺博弁護士、紀藤正樹弁護士と私がコアなメンバーで、弁護団会議には毎回出席し、意見を述べるようになりました。
<乱暴な脱会のやり方以外に、宮村氏を意識されたことは?>
統一教会信者らの中には多額の献金をする人がいますが、宮村氏のような脱会説得の専門家によって脱会した後には、統一教会に対して損害賠償請求をするようになります。裁判所もこの手の事件では原告を勝訴させることが殆どですが、中には億単位の事件もありました。
宮村氏はこうした高額事件を特定の弁護士だけに、具体的な名前をあげれば紀藤正樹弁護士ですが、紀藤弁護士だけに回すということを行っていました。
しかし、我々は運動体としてやっていたので、こうした事件は全部一回、全国弁連に上げて配分すべきだし、一部の弁護士だけが潤っても後継者は育たないことから、私は抗議したこともありましたが、宮村氏はこうした主張には一切お構いなしでした。
<全国弁連から宮村氏を排斥>
そして、私は先に述べた被害弁連のコアなメンバー、山口、飯田、渡邉、紀藤の4人の弁護士に、全国弁連から宮村氏を排斥すべきだと提案しました。94年中のことだったと思います。全国弁連に父兄から相談があった場合、脱会説得者として宮村氏を紹介しない。宮村氏には全国弁連の弁護士を紹介しない。
宮村氏ととりわけ懇意にし ていた紀藤弁護士も消極的だっただろうけど、賛成しました。「宮村との付き合いはやめただろうね」と確認すると、「全然」と言って付き合いを否定した。そ の結果、私が全国弁連を辞めた2005年までは、宮村氏を全国弁連から締め出すことができました。
もっとも、紀藤正樹弁護士だけは宮村氏と付き合い、宮村氏から紹介される事件を引き受けていたようです。彼が「宮村氏と付き合っていない」というのは嘘だったわけです。残念なことに、私が辞めた後、宮村氏は再度全国弁連と関わるようになったようです。
伊藤弁護士の、拉致監禁に関する証言も少々引用しておきたい。
http://antihogosettoku.blog111.fc2.com/blog-entry-112.html
<拉致監禁を媒介とする脱会方法の存在に、いつ頃から気づいたか?>
元信者の話を聞くうちに統一教会問題にどっぷりつかるようになっていった。このことは先に話しましたが、数十人から話を聞くうちに「なんだか変だなあ。やめるプロセスが変だなあ」と思うようになりました。
誰だかは言えませんが、今でもはっきり覚えていることがあります。元信者のその女性は、宮村氏の指導で、自分は親兄弟によって拉致監禁された、あのときの悔しさだけは忘れないと、話していたことです。
そんな話がぽつぽつと聞かれるようになって、宮村氏が常習的にやっている脱会説得の手法は、法的に逮捕監禁に当たるものであることが次第にわかってきました。
例えば、現役の統一教会信者を車のバンで後ろから尾行し、スキを見て捕まえて、無理矢理車に連れ込んで、そのまま事前に用意したマンション等の一室に連行して監禁し、信仰を失うまで外に出さない、という方法です。
これは、法的には明らかに逮捕監禁罪にあたる違法行為です。
拉致し監禁するバリュエーションはそれぞれですが、拉致され、マンションに監禁され、脱会するまで解放されないという点で、元信者の話はいずれも同じでした。
しかも、こういう逮捕監禁をするときには、宮村氏や、宮村氏の意を酌んだ元信者の家族(子どもの脱会に成功した親たち)が現役信者の親族らに事細かく指示してやらせるけれども、宮村氏は直接には関わらないようにしていました。
警察への対応も、マニュアル化されていて、警察が関わってくるようなことが発生したら、これは「親子の話し合いだ」と突っぱねろ、と。親子の話し合いだと言われると、警察はどうしても民事不介入の原則から、踏み込むようなことはできませんからね。
<宮村氏の違法性の強い脱会方法に被害弁連が声を上げたことは?>
コアな弁護士との打ち合わせの場だったか、個人的な場だったかは忘れましたが、山口広弁護士には「宮村氏のやり方は問題だよ」と疑問をぶつけたことがありました。そうしたら、山口さんはこう言うのですよ。
「伊藤さん、ぼくたちは信者が辞めた後のことに関わればいいから。辞める前のことに一切関わっちゃいけない。」 彼はそうしか言わない。狡いと思いましたね。
<山口広弁護士は、宮村氏が拉致監禁説得をしていることを知っていたか?>
もちろん!です。
<全国弁連から宮村氏を排斥>
「青春を返せ裁判」からは身を引いたものの、私はその後も全国弁連の活動を続けました。
そして、宮村氏の活動の実態を多くの人達に知らせて、人々が宮村氏の悪行に巻き込まれないようにしないといけないとの衝動に駆られたことから、「宮村氏の脱会活動が、脱会活動に名を借りた金儲けであり、実態は拉致監禁であり、棄教の強要に過ぎない」ということを、知り合いの弁護士や日本基督教団の牧師など、脱会活動に関与している人達や統一教会信者らの父兄に話しました。
金の臭いがふんぷんとする。脱会のやり方が乱暴で、違法性が強い。信者の家族が私たちを頼ってきた場合、クリーンじゃない人物を紹介したら紹介責任を負わなければならない。
山口広弁護士が、「宮村氏が拉致監禁説得をしていることを知っている」なら、紀藤正樹弁護士は、山口広弁護士とともに、今でも反統一教会のコアな弁護士であり、紀藤正樹弁護士も、当然、宮村氏の拉致監禁説得は知っているということである。
伊藤弁護士は、「宮村氏はこうした高額事件を特定の弁護士だけに、具体的な名前をあげれば紀藤正樹弁護士ですが、紀藤弁護士だけに回すということを行っていました。」と証言している。
紀藤弁護士は、法的には明らかに逮捕監禁罪にあたる違法行為を行っている(or 教唆している)宮村峻の行為は把握していたはずである。その事を知っていながら、その宮村峻から、特に高額の損害賠償事件お紹介を受け、利益を得ていたということになる。
紀藤正樹弁護士は、2012年5月22日に、自由報道協会主催の「サイエントロジーに関する記者会見」でこう言っている。http://www.ustream.tv/recorded/22769377
事実は正しいと思いますよ。事実は正しいと思うけど、でも、それが、どういうお金で集められて、どういう組織で集められているのかということを考えないと、その影響を受けてしまう、知らず知らずに影響を受けてしまうというところが問題だと言ってるんです。
(注 by Yoshi: 事実と言うのは、サイエントロジーの関連団体である市民の自由擁護の会が示した精神医療のさまざまな問題点)
紀藤弁護士は、"カルト" 相手には、「お金の出所」を追及しているが、紀藤弁護士は、違法行為(拉致監禁)の事実を知りながら、その結果、生じてきた訴訟・損害賠償請求により潤ってきたということだ。そして、その関係は、今も続いている。
拉致監禁による脱会説得で、統一教会を脱会した田中妙子さんが、統一教会と国を相手取り4300万円の損害賠償訴訟を起こした(2012年7月)。脱会説得者は、宮村峻、そして原告代理人は、紀藤正樹先生である。
この段落の参考資料:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120703-00000596-san-soci
http://yonemoto.blog63.fc2.com/blog-entry-345.html
最後に、そして再びになるが、この記事で紹介した伊藤弁護士の証言は、全文からしたら、ほんの一部である。伊藤弁護士の証言がつづられている陳述書の全文を、読んで頂きたい。
http://antihogosettoku.blog111.fc2.com/blog-entry-112.html
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その1・数年前、弁護士会館のエレベーターで偶然、紀藤弁護士と乗り合わせることになった。あそこのエレベーターの空間はけっこう狭い。ぼくと一緒にいたのはライター志望の藤倉君だった。
紀藤弁護士と最後に会ったのは、今利理絵さんが訴えた横浜地裁の法廷でであった。だから、数年振り。
ちょっと驚いたのは、紀藤氏の体形だった。ものすごく太っていたのだ。顔も膨れている。狭い空間だったから、彼の体形が圧迫感をもって感じ取られたのだ。
それで、思わず、「カルトで焼け太りしたの」
紀藤先生、ばつが悪そうな笑いを浮かべて、「そんなこと言わないでよ」
焼け太りという言葉を発したと同時に、藤倉君がぼくの袖を引っ張った。
その2・これは統一教会本部に聞いた話。「紀藤先生の弁護士報酬は高いんですよ」。
反統一業界の噂話。「紀藤は統一絡みでは訴額1000万円以下は引き受けないそうだ」。1000万円以下は、後輩の山貴先生や荻上先生にまる投げしているということか。
その3・ぼくが紀藤氏に会ったときは、彼は紀尾井町法律事務所のイソ弁をしていた。
彼の経歴は、1990年に弁護士開業(紀尾井町に就職したのか)。2001年にリンク総合法律事務所を開設して独立。今は8人の弁護士を抱える。
おやっと思ったのは、彼の業績からすると、独立が早いということだった。
しかしながら、今度の伊藤芳朗先生の話を聞いて納得した。勝訴率の高い統一絡みの高額訴訟(示談含む)をやっていれば、独立できるし、焼け太りもするさ。
紀藤氏がこのまま進むことは、もはや、難しいと思われる。
彼の司法修習生同期は「紀藤の評判悪いねえ。何かをやらかすのでは(懲戒処分のこと)」と語っていた。
なにやら、被害者の為という名目で寄付金を募っていますが、個人的な流用は無いですよね?私は無いと信じていますが…