現在、日本語訳の作業がされているということで、まもなく日本語訳も発表されると聞いている。数週間のうちには、発表されると思うが、その前に簡単にその内容を紹介したいと思う。
国境なき人権とは?
英語では、Human Rights Without Frontiers、その頭文字を取りHRWFとも呼ばれる。1988年にBrussels-Human Rights と言う名前で発足し、1997年に現在の名前になった。人権侵害と思われる個別の案件に対し独自の調査を行い報告書を発表している。北朝鮮、中国、ロシア、カンボジア等々、世界中の人権問題を厳しく追及している。
その「国境なき人権」のレポートの題名は、
Abduction and Deprivation of Freedom for the Purpose of Religious De-conversion
であり、日本語では、「宗教的改宗目的のための、誘拐そして自由の剥奪」となる。(正式な訳が出るので、これはそれまでの参考に。)
レポートの最初の2ページはEXECUTIVE SUMMARY = 報告書の要旨 となっている。このレポートを読む人は、日本の拉致監禁を初めて聞く人もいると思うので、この60ページに及ぶレポートの要旨を掲載している。そのEXECUTIVE SUMMARYに沿って、下記の通りまとめてみた。
独立した、そして非政府組織である「国境なき人権」によるこの報告書は、宗教的改宗目的のための日本人市民に対する拉致監禁の事実と、日本の警察・司法当局がこのような家庭内暴力事件に責任ある者を調査せず起訴していない事を記している。拉致被害者は法のもと平等な保護を受けることができず、責任ある者達が刑事免責されていることは、日本国民が憲法で保障されている権利と、日本が法律的に遵守しなければならない国際的人権基準を深刻に侵害している。
CHAPTER I: OVERVIEW: JAPANESE RELIGIONS IN GENERAL PERSPECTIVE
第一章 一般的観点からみた日本の宗教(9ページ)
この章では、一般的観点から、この問題追求のための日本の宗教について述べている。
CHAPTER II: REPORT OF FACT-FINDING MISSIONS, TORU GOTO: 12 LOST YEARS
第二章 事実調査旅行の報告(25ページ)と、後藤徹氏の失われた12年間(6ページ)
この章は、HRWFの拉致監禁問題に対する調査結果を記しており、報告書では最も多くのページ数が割り当てられている。Dr. Aaron Rhodes(2010年7月)、Victoria Pirker女史(2011年7月)、Willy Fautre教授(2011年8月〜9月)、Hans Noot氏(2011年11月)が東京、ソウル、バルセロナで行ったインタビューを基にしている。2010年、2011年の調査で、約20名の拉致被害者(主に統一教会会員だが、エホバの証人被害者含む)そして、ジャーナリスト、弁護士、専門家にインタビューを行った。HRWFは、10名の国会議員にも会い、この問題について討議した。
この不法な監禁は、被害者の家族により、うまく組織化されていて、法律を犯している共謀者である脱会説得者と協力している。拉致は、注意深く計画され実行される。被害者は、彼らの意志に反して監禁される。家族(加害者)は、子供達(被害者)の運命をにぎる情報を管理し、当局は調査することに消極的だ。
監禁下、被害者は、主に牧師やプロテスタント教会メンバー、元新宗教メンバーの協力により、強制的改宗を受けている。PTSDや他の深刻な精神的問題を起こしている。極端なケースでは、統一教会の後藤徹氏は、暴力的に拉致され、12年間監禁された。
実際、すべての両親、脱会説得者に対する告訴は、起訴に値しないと判断された。警察は調査には消極的で、文書化された申し立てにも調査してこなかった。
CHAPTER III: ABDUCTION AND DEPRIVATION OF FREEDOM
FOR THE PURPOSE OF RELIGIOUS DE-CONVERSION UNDER INTERNATIONAL LAW
第三章 国際法における強制脱会目的のための、誘拐そして自由の剥奪(12ページ)
この章は、フランスの弁護士Patria Duval女史により書かれている。日本が拉致監禁から市民を、法のもと平等な保護を施していないことは、「市民的及び政治的権利に関する国際規約」と、国連人権委員会による決定に明らかに違反している。
CHAPTER IV: CONCLUSIONS AND RECOMMENDATIONS
第四章 結論と提言(3ページ)
日本当局、日本の、そして国際市民社会、国際社会における日本のパートナー、国際機関に対しての提言。この報告書に述べられた犯罪行為は、国際レベルで取り上げられるべきであり、国際機関と国際市民社会は、日本当局がこの問題を終わらせることができるよう助けるべきである。
今回の記事の最後に、興味深い脚注を報告所内で見つけたので、それを紹介しておく。
Human Rights Without Frontiers tried to contact English-speaking leaders of anti-cult movements in order to get their perspective but never got any reply despite reminders.
「国境なき人権は、(日本の)反カルト運動の英語の堪能なリーダー達に、彼らの見解について聞くため、コンタクトしてみたが、再三の催促に関わらず、返事を頂くことは出来なかった。」
ここに毎日のように来て下さる方は、「反カルト運動の英語の堪能なリーダー達」というのは、すぐに推測できるだろう。国際社会ではすでに「終わった」彼らだ。彼らは、この報告書に対してどんな反応をするのだろうか?確か、2010年の10月の韓国SBSのテレビ番組については、完全に無視していたようだ。
もし、彼らが、SBS番組と同じように無視するようであれば、彼らにとって、非常に都合の悪い報告書であると言うことになる。もし、報告書が事実でないというなら、何ページのこの部分は事実でないとか、この記述はおかしいとか、具体的に指摘しないといけない。英語に堪能な先生がいらっしゃるようなので、すでにレポートは読んでいらっしゃると思うが・・・
「国境なき人権」は、昨年のスペインのバルセロナのICSA(反カルト)会議にも参加し、情報を収集している。当然の事ながら、ICSAのランゴーン会長はじめ、他の幹部は、その事を知っているはずであり、報告書には目を通すことになる。
報告書の正式な日本語訳の出てくる時期も見ながら、第二章と第四章を中心に、もう少し詳しく紹介させて頂くかもしれない。
Information Source:
http://www.hrwf.org/images/reports/2011/1231%20report%20final.pdf
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こちらのニュースサイトでも紹介されています。
http://www.net-tribune.de/article/r110112-03.php
<この不法な監禁は、被害者の家族により、うまく組織化されていて、法律を犯している共謀者である脱会説得者と協力している。拉致は、注意深く計画され実行される。被害者は、彼らの意志に反して監禁される。家族(加害者)は、子供達(被害者)の運命をにぎる情報を管理し、当局は調査することに消極的だ>
極めて巧妙な手口で分かりづらい拉致監禁問題を、正しく理解してくださる方々がいらっしゃるんですね。
嬉しいです、涙が出るほど。
人権団体にここまで勇気づけられたのは初めてです。
特に、日本の「人権擁護」を標榜する団体からはことごとく無視されて来ました(今も)から、なおさらです。
日本の法務省、日弁連、人権団体がどう反応するか、注目ですね。
こちらのtweetを思い出しました。
https://twitter.com/#!/masaki_kito/status/81358526705958912
具体的に米国のどのような議員が、日本の誰に対して、どのような抗議をしに来日するのか、興味があります。
国連人権理事会にも強い影響力をもつ、欧州の世界的人権NGO「国境なき人権」のウェッヴサイトに、日本の強制棄教の現状を詳細に調査した報告書「日本:棄教を目的とした拉致と拘束」の完全日本語訳版がアップされました。
http://www.hrwf.org/images/reports/2012/1231%20report%20final%20jap.pdf
全62ページ(邦訳版61ページ)に及ぶ英文の同報告書は、昨年12月31日付けで公表されましたが、内容的価値的に重要な報告書であるため、完全邦訳版のアップが待たれていました。
日本の拉致監禁問題を考え、追及するための第一級資料です。同報告書の完全邦訳版はこれから、国内的、世界的な多方面に大きな影響を及ぼすはずです。
是非ご一読を─。
同報告書の調査活動には、米本和広氏も長時間にわたって協力されて、文中でも高く評価され、紹介されています。
なお、同邦訳版レポートについては、私も「財界にっぽん」4月号(3月初旬発売)から短期連載を開始します。
(このコメントは米本氏のブログ「火の粉を払え」にも同文で投稿してあります)
その日は、ちょうど、オフィスで眠そうにしていた時で、ティータイムに、ちょっと、我がブログをのぞいたら、室生さん情報があって、いっぺんに目が覚めてしまいました。
財界にっぽんでの掲載も楽しみにしています。